エース人材の退職を防げ ~介護現場におけるメンター制度の導入~

管理者向け
  • 優秀な若い人材がすぐに辞めてしまう
  • 大切に育ててきた人材が伸び悩んでいる
  • 大切に育ててきたはずの人材が離職してしまう

こんな悩みを解決できる記事を用意いたしました。
エース人材の退職を防止する策として様々なものがありますが、今回はメンター制度を導入を紹介させていただきます。
一般のメンター制度に、実際に介護事業所で試して有用なものにいたしました。
また、心理学的な根拠も添えて、補足いたしました。
ぜひ最後まで読んでいただければと思っています。

メンター制度の導入方法

メンター制度とは、
評価に関係しない他部署の人間と定期的に相談出来る制度です

詳細は以下のリンクを参考にしてみてください。
https://www.mentor-kyoukai.jp/mentor-system/

利害関係のない上司、同僚以外に相談できることが大きなメリットとなります。
結構手間がかかるので、あまりに時間を掛けるのは、人手不足の介護現場においては良くないので、以下のような工夫が必要かと思います。

メンティー(相談する側)の対象

メンティー(相談する側)の対象は将来有望な介護現場のエース人材にしてください。
通常のスタッフは対象ではありません。
最大で全介護スタッフの2-3%程度が良いかと思います。
本当はたくさんのスタッフにメンティーとなっていただきたいのですが、全社運営が立ち行かなくなります。

メンター(相談される側)の対象

メンター(相談される側)はそこそこ優秀な本社部門の人材にしてください。
メンター側もエース級が好ましいですが、おそらくめちゃくちゃ忙しいと思うので、そこそこ優秀ならOKです。
本社部門に良い人材がいない場合は、他事業所の人材等でも可能ですが、面談場所はメンター側の事業所にするなど、事業所運営への影響が少ないように配慮してください。
絶対に人がいないからと言って、ローパフォーマーなどにメンターをさせないようにしてください。
いないのであれば、やらない方がマシです。

面談のやり方

面談のやり方は以下のようなことに配慮して進めてください。

  • 最大でも1か月に1回(3か月に1回くらいが良い)
  • 時間は一時間程度
  • 何を言っても、人事面・処遇面での不利益はないことを約束する旨をメンティーに伝える
  • 希望がない限り、直属の上司に伝えることはないとメンティーに伝える
  • メンターは傾聴を意識する
  • 面談の内容
    • 雑談15分(趣味、出身地等が無難)
    • 本題45分
      • 困っていることはありますか?
      • どんなことですか?
      • 何が楽しいですか?
      • ・・・

メンター制度のメリット

エース人材(メンティー)の退職防止

    介護現場における退職の理由は主に以下の3つです

    1. 給料の安いから
    2. 人間関係がストレスだから
    3. 学ぶことが少ないから

    メンター制度を通じて、メンターに普段言えない人間関係も含む悩みを聞いてもらって、普段もらえないようなフィードバックをしてもらうことができます。
    上記退職理由の「人間関係のストレス」「学ぶことが少ない」をいう2つに対して直接アプローチすることができるため、退職を一定防止することができます。

    【近日公開】徹底分析!!介護現場の退職理由3選とウソの退職理由3選
    メンターのモチベーション向上

    メンター制度のもう一つのメリットはメンター側(相談される側)のモチベーションが向上することです。
    意外に思われるかもしれませんが、心理学的・科学的な根拠もあって、しかも目標達成確率も飛躍的に向上します。
    しかもメンターはそこそこ優秀な人材を選んでいるため、重要な仕事をしていることだと思います。
    結果として、メンターの目標が達成できると会社全体も成長し、更にはメンティーであるエース人材の退職も防げることになって、会社経営として取り組まない理由はないと思います。

    留意点

    万能に見えるメンター制度ですが、介護現場に導入するにあたっては、いくつか留意すべき点があります。

    可能な限り水面下で行う

    メンティーに選ばれなかったスタッフから、へんなやっかみ・嫉妬があると面倒なこととなります。
    愛と憎悪の渦巻く介護現場ですので、他のスタッフにばれないように水面下で進めてください。

    「なぜあの人だけ?贔屓(ひいき)している!!」

    などという声が出たら本当に大変です。
    このあたりの事は以下の記事でも解説していますので、ご興味のある方は見てください。

    安易にメンティーの対象を広げない

    介護事業は労働集約型のビジネスです。
    一時的であったとしても、メンター・メンティーが担当業務から離れることは、誰かがその分を負担するため、オペレーションが不安定になります。
    先述していますが、メンティーの対象は最大でも全スタッフの2-3%以内に抑えるようにしてください。

    また、間違っても、Bad人材をメンティーにしてしまったら、最悪なので、メンティーの選定にも細心の注意を払ってください。

    全体的な組織の底上げへ

    メンター制度は全体的な組織の底上げができる非常に有用な制度です。
    メンターだった人は、モチベーションが上がります。
    メンティーだった人は、次のメンター候補となります。
    紹介させていただいた点を十分気を付けて導入を進めてください。
    長期的な事業継続・事業成長にもつなげれられるかと思っています。

    今回は組織底上げの策として、メンター制度を紹介させていただきましたが、他にも策はたくさんあります。
    以下の記事で紹介しておりますので、こちらも合わせてご覧になってみてください。

    【近日公開予定】効果的なリーダー研修

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