事業所に対して、色々と策を講じているが、
- 何をやっても、事業所の収益が伸びない
- 事業所の雰囲気も悪く、離職率も高い
- とにかく短期間で事業所の収益を伸ばしたい
こんなエリアマネージャー、経営層の方たちが抱える悩みを解決できる記事を用意いたしました。
この方法を使えば、短期間で事業所の収益をアップをさせることができます。
いくつかの施設で試してきましたが、効果も高く、リスクも少ないと思っています。
ぜひ最後まで読んでいただければと思っています。
収益を伸ばすには管理者を変えるしかない
事業所の収益を伸ばすために必要なことは1つだけです。
それは管理者を変えることです。
管理者を変える方法は2つあります。
- ①:異動・配置転換(違う管理者に変える)
- 同じ事業所の主任・相談員などと変更
- 違う事業所の管理者に変更
- 外部からの採用
- ②:自己成長(管理者本人が成長することで変える)
- 日々の業務から学ぶ
- 自己研鑽
- 会社で実施される研修から学ぶ
- ・・・
そして、それぞれに以下のようなメリットデメリットがあります
◎:メリット、 ×:デメリット
- 異動・配置転換のメリット・デメリット
- ◎:短期間で成果が出やすい
- ×:代わりの人材がいない
- ×:更にダメになる可能性もある
- ×:替えられた管理者は、基本的には退職する
- ×:組織の長期的な成長は見込めない
- 自己成長のメリット・デメリット
- ×:成果が出るために時間が掛かる
- ◎:代わりの人材の確保が不要
- ◎:更にダメになる可能性は低い
- ◎:管理者の退職可能性は低い
- ◎:組織の長期的な成長が見込める
まとめると、自己成長の方が、リスクも低く、組織の成長という点で大きく勝っているが、時間が掛かるところが難点だということです。
逆に、時間を掛けずに自己成長ができる施策があれば、良いわけです。
必殺:従業員アンケート
結論から言うと、収益が伸びない事業所は管理者に対する従業員アンケートをしてください
ここでの従業員アンケートとは、上司ではなく、部下である介護スタッフたちから管理者の評価をしてもらうことをいいます。
従業員アンケートのやり方
色々なやり方がありますが、以下の方法がシンプルかつ効果的かと思っています。
※前提:ここでは管理者A 、管理者Aの上司をエリアマネージャーBとします。あなたの組織に合わせて前提は変えてイメージしてみてください。
ステップ①:スタッフたちへの説明
朝礼・全体会議等を使って、必ずスタッフ全員に「従業員アンケート」をする旨を伝えましょう。
伝え方は非常に重要になります。
管理者Aと上司Bが両方で伝えるべきことは以下の通りです
- 管理者Aと上司Bが両方で伝えるべきこと
- 従業員アンケートをするということ
- 成果が出ていないという事実
- 成果が出ていないのはリーダーの問題であること(スタッフの問題ではない)
- みんなの意見を聞いて、変わりたいと思っているということ
- 事業所をもっとよくしていくために、ぜひ率直な意見を貰いたいということ
- どんな意見があっても犯人の追及はしないということ
- もう一度チャンスを欲しいということ
- 上司Bだけが伝える事
- もし難しければ、管理者Aを変えることも検討している
- ※こんなこと言って大丈夫?というかもしれませんが、スタッフたちは既に管理者Aに対して不満MAXの状態なので、むしろ「ようやく気付いてくれた」と感じるのではないかと思います。
- もし難しければ、管理者Aを変えることも検討している
後程説明はいたしますが、上司Bは少し悪者になっていただく必要もあります。
ステップ②:アンケート用紙を配る
スタッフへの説明が終わったら、早速アンケート用紙を配ります。
アンケートの項目は以下の通り、シンプルなもので問題ありません。
- アンケートの項目
- 管理者〇〇さんの良いところ、今後も継続してほしいところは何ですか?
- 管理者〇〇さんの改善してほしいところは何ですか?
また、アンケート用紙を配る際に注意すべき点もありますので、以下に記載いたします
全てのスタッフが、アンケートを通じて伝えたいことを伝えやすそうにするのがポイントです。
- アンケート用紙を配る際の留意点
- 提出先は本部が良い(間違っても管理者が取りまとめたりしない)
- ITの導入具合にもよるが、意外に手書きの方が提出率も高いので、おすすめ(ベテランスタッフの意見が収集しやすい)
- 無記名で回収する
全てのスタッフが、アンケートを通じて伝えたいことを伝えやすそうにするのがポイントです。
ステップ③:自己評価の実施
管理者A 自身も自分に対して同様のアンケートをして、自分自身の評価もしてみてください(自己評価)
- 自分自身の良いところ、今後も継続してほしいところは何ですか?
- 自分自身の改善してほしいところは何ですか?
ステップ④:アンケートを回収する
アンケートを締め切りを決めて回収しますが、回収率が低い場合は、何度もリマインドして、100%を目指してください。
上司B さんが中心となって回収していった方が、回収率が高い傾向があります。
ステップ⑤:アンケートをすべて読む
管理者A と上司B がそれぞれで読んでください
色々なポイントがあるかと思いますが、今回はだめな管理者・事業所を良くするということが目的なので、「悪い部分を直す」ということにフォーカスしたいと思います。
その場合、以下の点に着目して分析してください。
- スタッフの評価だけ低い部分は何か?
- 本人の評価とスタッフの評価が共に低い部分は何か?
ステップ⑥:アクションプランを決める
管理者Aと上司Bと面談をしてアクションプランを決めます。
アンケートを読んだ認識に相違がないかを確認して、アクションプランを作成しましょう。
その際は以下の事に留意して作成してください。
- 3つに絞る(シンプルに!)
- 上から目線のアクションプランにしない(丁重に!)
- どんな事業所にしていきたいかも決める(熱く!)
ステップ⑦:アクションプランを事業所スタッフに発表する
みんなが集まる朝礼・スタッフMTG等が良いかで発表するのが良いかと思います
ポイントは「心をこめて」です
うまく説明する必要はありません。
介護スタッフは人の心を読むプロです。心がこもっていれば、伝わります。逆にこもっていなければ、伝わりません。
「事業所を良くしていきたい、皆さんに気持ちよく働いてもらいたい、そのために自分を変えたい」
という熱い思いをもって、堂々と話してください。
必ず伝わります。
なぜ短期間での成果が見込めるのか?
従業員アンケートを実施すると短期間での成果が見込めるのは、以下のようなメカニズムが働くからだです。
スタッフがやる気になってくれるから
上司が反省して、きちんと直していくという誠実な姿勢を見せることを、嫌うスタッフはいません。
「事業所を良くしていきたい、皆さんに気持ちよく働いてもらいたい、そのために自分を変えたい」
と思って、アンケート以降の仕事をしてください。
その結果、
「しょうがないなあ、やってやるか!」
「まあ管理者Aさんも、反省しているみたいなので、もっと頑張るか!」
と同情して頑張ってくれるスタッフは必ずいます。
結果として、短期間で事業所の雰囲気が良くなって、収益の改善にもつながっていきます。
なんやかんや自己成長が進むから
従業員アンケートは管理者Aにとって耳の痛い話ですが、良薬は口に苦しとはいったもので、なんやかんや頭に残り、改善が進みます。
結果として自己成長が進みます。
すぐに修正できる点(管理者A自身が気づいていなかっただけの点)があれば、修正が進み、短期間で収益改善が見込めることもあります
留意点
従業員アンケートをするにあたって、留意点が2つあります。
管理者のメンタルフォロー
評価される管理者Aのメンタルのフォローは、上司Bが中心となって、きちんとしてください。
従業員アンケートにおいては、介護スタッフからの非常に厳しいことを言われます。
それを受け入れることは、なかなか大変なことです。
メンタル面で非常に大きな負担となり、ちょっと間違えるとメンタルを壊してしまいます。
アンケートでの「良いところ、今後も継続してほしいところ」をきちんと理解してもらって、自己効力感を持たせながら、改善していくことが良いかと思います。
何度もやらない(年に1回)
何度もやると、みんな慣れてきてしまいます。
いい加減アンケートは良いから、反省して改善してくれとなって、求心力が低下・会社に対しても不信感が募ります。
多くても年に1回までにしましょう。
何度もやることができないだけに、やると決めたらきちんと最後までやりきりましょう。
あなたの責任であることを忘れるな
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
おそらく、上司Bもしくは経営層の立場で読んでいただいた方が多いかと思います。
管理者Aに対して、従業員アンケートが必要になったのは、あなたの日々の指導不足が原因です。
そのことを分かっていただいた上で、管理者Aと寄り添っていただき、よい事業所にしていってほしいと思っています。
日々の指導をどうしたらよいか?について一つの解決策としてリーダーシップ、マネジメントに関する研修があるかと思います。
今回は短期的にも効果的な従業員アンケートを紹介させていただきましたが、やはり長期視点においては日々の業務、研修等を通じた自己成長です。
以下の記事では効果的な研修についてまとめていますので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
【近日公開予定】無駄な研修とはさようなら!アクティブリーダートレーニング
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